DK-SIS 年度データ10年を振り返って
SIS10年を振り返ってデータから読み取れること
(具体的な数値は出せません。悪しからず)
1 いよいよパチンコの衰退期は終わり壊滅の秒読み段階
2 大きな原因はスロットARTの出現と4円パチンコの釘調整
3 次の成長には大きな時間を要する。5スロの運用にヒント!
これからすること
結論1:4円パチンコの客数アップを図り、5スロのような運用をする。
結論2:デジタル広告で1人でも多く客数を確保する。
(4円パチンコ)
一貫して上がって欲しい数値が下がり続け、下がって欲しい数字が上がり続けているという、未曾有のひどい状況が続きさらに加速している。
-主要な数値で下がり続けたもの
アウト
台粗利
稼働時間
-主要な数値で上がり続けたもの
玉単価
時粗利
-主要な数値で概ね維持されているもの
利益率
鶏が先か卵が先かだが、行政による射幸性の抑制に対して、パチンコメーカーの取ってきた施策が、取りにくくなった粗利確保のために玉単価の上がる機械を作り続けてきた。他方2008年から低貸しが出現し、さらにARTの台頭から4円パチンコのユーザーが加速的に減少しだす。
粗利の減少をカバーするために取った現場の施策は、本質的な営業対策ではなく4円パチンコの釘を締めることのみに奔走した。結果、玉単価の上がる機械が出続け、さらに釘締めで単価のアップが加速し、さらに玉粗利のアップによる台粗利の確保はなされ(ここで安易に低貸しに走らず、玉粗利をむしろ下げ、客数アップに奔走するべきであった)。
大きな分かれ目は、営業方針が「玉粗利」なのか、「利益率」なのかによって、以降の業績に大きな営業を及ぼすことになる。当然、片方ではなく「割数」という概念があるが、台数の多さ、入替の速さ、機種数の多さから、管理できる域も超えている。方針の如何にかかわらず結果の数値からは、玉単価の上昇に伴い、台売が上がり、本来なら割数的にも下がらなければならない利益率を一定かさらにアップに保ったため、玉粗利が上昇という結果の数値になっている。
4円パチンコが壊滅状態に陥る理由は、2015年度までは辛うじて上記のような異常な釘締めで粗利の確保ができたが、玉単価の高い機械の撤去に伴い玉単価が下がり、反比例してさらなる釘締めを行っても、上がり続けた玉粗利と時間粗利が下がる結果となった。釘を締めてももうこれ以上の粗利は確保できないという状態になった。だから壊滅するという結論に至る。
1円パチンコと対比すればそのことはより理解できる。1円パチンコも大局的には同様に業績が低迷しているが、玉単価は上昇しても玉粗利は一定もしくは下がり、利益率も同様下がっているという4円とは全く違う動きで時粗利も下がりはしているが微減にとどまっている。
このことをどう理解するか、客数の減少を1円比率のアップで見せかけの客数を確保したが、粗利への貢献は当然少ないので台数の減った4円をさらにいじめたということになるが、本来であれば、4円同様に玉利が上昇しても良いはずである。本来は主役の4円が結果的にも実際的にも「ごみ」のように扱われているということになる。皮肉的に「お客様に帰ってください調整をしておいて、集客の施策をとっている」といういびつな状況になっている。
(20円スロット)
主要な数値で上がり続けたもの、下がり続けたものは、その凹凸はあるもののほぼないと言える。強いてあげれば台数比率が5スロの出現で下がり続けたと言える。玉単価の変化(上昇)に伴い、玉粗利が上がっているという4円パチンコとは全く逆の現象が生じている。現象といってるが、実際には釘調整同様コントロールしている訳で明らかにそこには意思や意図があるが、このことをどう捉えるかは非常に大きな問題で、我々営業者にとってはしっかりと総括するべきポイントで反省するべき事項である。
パチンコには、釘調整があり、締めの物理的な限界はようやく2016年度にきたが、スロットの設定(締め)は1未満はない。どれだけ(異常に)4円パチンコを痛めつけたか、業績が悪くなるのは当然である。パチンコもそうだが、30年前の時間粗利が500円、600円程度だから、4円パチンコは4倍近くアップしているのに対して、20円スロットは800円という状況で、5スロ(1パチも)の運用実績がそれらのことを鮮明に映し出している。1円パチンコもそうだが、実際には5スロは、現場では放置されているが、運用上はパチンコの王道の営業の結果となっている(触らないほうが良い、さわれないものが良いということになる)。
(まとめ)
機械特性の変化や個々店舗の市場、外的要因等を加味せず、あくまで数値上からの所見になるが、これからの営業の施策というか、パチンコ営業の根本的なあるべき姿は、5スロの運用にあると考えられる。此処に本質的な「店はお客のためにある」という顧客第一主義の根幹がある。だが、ここまできてしまった以上、取り返しがつかないかもしれない。少なくとも今、これらのことを真剣に考え、パチンコの営業の原点回帰が必要である。
追記として、グラフ「G-4P-3」と「G-20S-3」を対比した場合、左縦軸は時間、右は時粗利で単位と幅も合わせられたので鮮明に表現されているが、4円パチンコの稼働時間と時粗利がクロスする2010年が、その臨界点で他方20円スロットのグラフとは、全く違う傾向をたどっている。さらに「G-1P-2」と「G-5S-2」の1パチと5スロの業績分析ですが、この9年間、両方とも、玉粗利が一定で利益率が下がり続け、玉単価が上がり続けている。前者のグラフには10年分のデータしか出ていないが、これは4円パチンコと20円スロットのこの30年の傾向であり、そのことを踏まえるとこの30年間、特にパチンコはいわゆる営業者として「営業をしてきたのか」という疑問が、沸き起こる。装置産業である所以であるが、本当に機械頼りになってしまった。
なす術はデジタル広告ということになる。
以上